A1:

モニタリングポストは、環境放射線の連続測定を行う施設です。現在、浜岡原子力発電所の敷地境界に7カ所設置しています。ここには、環境放射線の量を測定する測定装置だけを設置しています。
発電所の外の一般環境に設置しているモニタリングステーションの簡易版です
A2:

排気筒は、原子力発電所の建屋内を換気した空気や、発電所内で発生した排気を外に放出するための設備です。高さは、100mで、3号機、4号機、5号機にそれぞれ1本あります。
発電所の建屋から出ていく排気はすべてこの排気筒から放出しますが、安全を確認するため、排気中の放射性物質の濃度をいつも測定しています。この測定を行う装置が排気筒モニターです。
A3:

排気口は、原子力発電所の建屋内を換気した空気や、発電所内で発生した排気を外に放出するための設備です。平成30年に1・2号機排気筒モニターが廃止され、1号機排気口モニター及び2号機排気口モニターが新設されました。
1号機及び2号機の建屋から出ていく排気はすべてこの排気口から放出しますが、安全を確認するため、排気中の放射性物質の濃度をいつも測定しています。この測定を行う装置が排気口モニターです。
A4:

放水口は、発電機のタービンを回した後の蒸気を冷やして水に戻すために取り入れた冷却水(復水器冷却用海水)や、発電所内で処理された排水を海へ放水するための水路の出口をいいます。
発電所からの排水はすべてこの放水口から放出しますが、安全を確認するため、排水中の放射性物質の濃度をいつも測定しています。この測定を行う装置が放水口モニターです。
A5:
測定値がゼロを示さないのは、私たちが生活している環境には、自然の放射線があるためです。
自然放射線はその場所の地質や地形、気象条件などによって変動し、特に雨が降ると増えます。
ですから発電所の影響がなくても、いつも測定値はゼロになりません。
自然の放射線は、
- 地中や海水中にあるウランなどの自然の放射性物質によるもの
- 大気中に浮かんでいるラドンなどの自然の放射性物質によるもの
- 過去の核爆発実験によりもたらされ、地面に沈着したセシウムによるもの
- 宇宙から地球に降り注いでいる放射線(宇宙線)
- 建物の建築材料中に含まれている自然の放射性物質によるもの
などが考えられます。
また、放射線測定装置の材料にも自然の放射性物質が含まれていますので、その影響もあります。
A6:
まずモニタリングポストの単位です。
モニタリングポストでは環境の放射線を測定しています。
放射線は物質に当たると、放射線がもっているエネルギーを物質に吸収され、放射線は無くなってしまいます。
物質がどれくらいの量のエネルギーを吸収したかを示す単位がGy(グレイ)です。これを吸収線量といいます。
吸収線量が非常に少ないとき、例えば0.000000001Gyなどと書くのは面倒です。そこで、接頭語を使って簡単に書くようにします。 n(ナノ)は接頭語の一つで、10億分の1を意味します。
ですから、0.000000001Gyを簡単に1nGyと書くことができます。
この接頭語は、放射線以外の距離や重さなどの単位にも使います。例えば、距離が1000m(メートル)の時、1km(キロメートル)と書きます。
(参考) 接頭語の種類
倍数 |
記号 |
読み |
1018 |
E |
exa |
エクサ |
1015 |
P |
peta |
ペタ |
1012 |
T |
tera |
テラ |
109 |
G |
giga |
ギガ |
106 |
M |
mega |
メガ |
103 |
k |
kilo |
キロ |
102 |
h |
hecto |
ヘクト |
101 |
da |
deca |
デカ |
倍数 |
記号 |
読み |
10-1 |
d |
deci |
デシ |
10-2 |
c |
centi |
センチ |
10-3 |
m |
milli |
ミリ |
10-6 |
μ |
micro |
マイクロ |
10-9 |
n |
nano |
ナノ |
10-12 |
p |
pico |
ピコ |
10-15 |
f |
femto |
フェムト |
10-18 |
a |
atto |
アット |
つぎに、排気筒モニターと放水口モニターの単位です。
排気または排水中の放射性物質の量を測定しています。
cpsは、count per second(1秒間あたりの数)の頭文字をとったものです。1秒間に放射線検出器が数えた放射線の数を表しています。 この数が多ければ放射性物質の量が多く、少なければ少ないということになります。
A7:テレメータは、英語で「Telemeter」と書きます。日本語に訳すと、「遠隔測定」となります。
つまり、遠く離れた場所で、いろいろなデータを測定して、その測定データをセンターに自動的に集め、 集計、統計処理、異常値の判定などをするシステムです。
大気汚染の監視システム、道路の交通量調査、河川の水位測定など広く利用されています。